自動車業界SIの特徴
- 安さより信頼性、実績を重視する
いくら安くてもユーザは動かない。動かせるのは実績のみ。
コスト的には厳しくても基幹系システムを完遂させることで、
次へのステップをへつなげる事が重要。
- 徹底したコスト管理
「乾いたぞうきんを絞る」と表現されるトヨタ流が有名だが、コストにはどの会社も 厳しい。
それはSIに対しても同じであって、ベンダへの単金要求は厳しい。
ユーザ側もSI費用に対し、深い理解がある。
- 他点数の部品
自動車は3万点の部品から構成されると言われる。
修理用となると10万点を超える場合もあるほど、点数が多い。
そのため、システム側が安易な設計をすると、簡単に性能が出なくなる。
構成が複雑なため、能力が要求される。
- 業務に「幅」と「深さ」がある
自動車産業は日本が世界に誇る産業である。
そのため、どの業務においても現場が力を発揮し、それぞれで最適化されている。
特殊な要件が多いため、そのすべてをシステムに取り込むと立ち行かなくなる。
人間系とシステム系のトレードオフが必要。
- 高品質を求める
【ドキュメンテーション】
ドキュメントの納品物の数、そして内容の詳細である。
他業種から参画した方はその充実ぶりに驚く。
【SLA】
明確にサービスレベルを定義する。
ベンダ側も負荷テストを入念に行い、SLAを満たす事を確実に実証しなければならない。
【テスト】
本番前に試験する環境を何段階か準備し、入念なテストを行い、品質を確認する。
業務人員を動員し、業務に支障がないかを確かめながら、テストを行っていく。
コストはかかるが、それでも品質を優先する。