エンゲージメントとインスピレーション
広告にとって、消費者に対する「エンゲージメント」
という概念が重要になってきている。
JR東日本の広告に
「M&A」で外資に飲み込まれた不安なサラリーマンの心情を伝えた広告がある。
これは、「エキナカ」の広告であった。
彼は、とにかく外資の人間(今後の同僚)にナメられたくないので
・早めに出て朝食を駅で取るべきか
・朝食は焼き魚定食でなく、サンドイッチとコーヒーにすべきか
・新聞は英字新聞にすべきか
・会議ではアメリカンジョークの1つでも飛ばすべきだろうか
・そして、妻は「ワイフ」と呼ぶべきか
様々な葛藤のサラリーマン像を写し出し、
「いろんな朝を、おいしく応援。
駅で朝食はいかがでしょう。」
と結ぶ。
インスピレーションが湧き、なんだかホッとするし、
そういうサラリーマンがパッと思い浮かぶ。
ストーリーからシチュエーションを連想させる。
これは、消費者への押し付けではない。
提案である。
消費者との約束、「エンゲージメント」
消費者が自ら情報収拾し、選択する時代になった今、
コンセプトやストーリーを描く力が重要になってきたようだ。