マックはなぜブランドを回復できたか?
昔は、高倉健を使って「男はやっぱりキリンビール」みたいなCMをつくって、
GRPを稼ぎにいけば商品は認知され、売れました。
ですがいまや、カリスマはあくまで手段の一部になりました。
例えば、東京ガールズコレクションはステージに立つカリスマモデル達の衣装を
その場で携帯から購買できる仕組みをつくり、女性のニーズを満たしました。
購買意欲を喚起した瞬間に、購買まで繋げる導線をつくったわけです。
クライアントにとっても直接的なコンバージョンレートの提示は
わかりやすい出展根拠になり、社内決済も通りやすくなります。
主催のゼイヴェルは、テクノロジーを使い、
上記の「人の導線」に響き、購買へ繋げる仕組みを作りあげました。
テクノロジーはあくまでエンジン、
「人の導線」は人の機微を理解しているからこそ
触れられるものです。
カリスマだけでは消費者に響かなくなった。
だから、カリスマを使ったからどうこう。ではありません。
あくまで「一部」です。
蛯原友里を使って大成功したマック。
大量のテレビCMを初めとしたマス広告による店舗誘引、
そして、WEBのリッチコンテンツとポスターのバーコードを連動させる
キャンペーンを打ちました。
このキャンペーンによる「えびプリバーガー」のブランド化を先鞭に、
マックのブランド力を向上させ、小売業では致命的な客離れを引き出す(はずの)
客単価の向上策を成功させました。
そして、マスメディアに100円マックを導入し、
客単価が下がり業績を悪化させた経営陣は業績回復を成し遂げました。
蛯原友里がカリスマモデルだからではなく、きちんとキャンペーンを考え、
設計し、実施、運用したからこその成功。
カリスマという安易な方法に逃げこまず、きちんとした
キャンペーンを打っていく事が経営に影響を及ぼすほどの効果を産みます。
いまほどマーケターの力が問われる時代はありません。