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元SIerの今はWebビジネス中心なヒトが日々のトピックを綴ります。

ExcelとかMS Projectって便利だよ。でもね、あくまでツールでしかない。

システムエンジニアとして新卒で入社した当初は、
人件費から換算して80万円弱程度稼いで
やっとペイ*1すると言われていた。


一般的に「給料の5倍は稼がないといけないよ」と言われるが、
それは「給料の3か月分」というどこぞのダイヤモンド会社の
マーケティング戦略からはじき出された根拠のない数値ではなく、
組織の論理の上でいろんな足し算の結果、算出される。


自分の給料はもちろん、オフィスの家賃やPCのリース料金や
交通費、はたまた人事などのコストセンタ*2の給料も
足して、その給料の5倍になる。


そして、システムエンジニアってやつは、基本的には人月で働く。
「あなたの価格はいくらですよ」ってやつだ。


自分にそのまま値段がつくわけで、ごまかしが効かない。
自分に付加価値がなかったら、お客さんからすると、
「なんでてめぇと彼の金額が同じなんだよ!」となるだろうし。
プロジェクトから外され、工数をもらえなくなる。


で、そこで提供する価値に、親会社も子会社も発注会社もないわけで、
成果という1軸で判断する。


美女と野獣を並べて、「同じ金額でもどちらとデートします?」と
言われれば、(特殊な趣味がなければ)美女を選ぶわけで。


目に見えて優秀なやつにお客さんはお金を払いたい。
そりゃ当たり前だ。


そんなんでハブられたくねぇー。
絶対いやだとか思って、勉強してた。
ビジネススキル、プログラミングとかとか。


後は業務において、工夫してた。


成果を出すには、付加価値のある作業に注力し、
付加価値のない作業はなるべくシステムに任せる、
もしくは削る必要がある。


なので、Excelの使い方は自然と覚えた。
集計に便利なので、マクロも使えるようになった。
マニュアルをチームで効率的に作るために、
WORDの「サブ文書」っていう特殊系の機能を使ったりした。
grep正規表現コマンドラインも覚えた。
シェルも、viエディタも。
ショートカットキーも覚えた。
今でもほとんどマウスは使わない。
(なので、HTMLやFLASHのインターフェースは要マウスなのでイラッとくる)


でも、そういう事をやってたのは「付加価値を出したいから」
につきる。
Excelを覚えたいからじゃない。


「目的」、それが始まりじゃないか。


で、こういうのって局所的には学習のためにコストが増えたりする
んだけれど、ビジネス人生で見ると本当に低いコストだよ。と。
きちんと計算してから着手する。


今はそういった、効率化するための様々な手段を知っているから、
イメージが出来る。
ここをこうすればこうなるなって。


これってすっごい資産だなって思うんだよね、今になって。
だから、若いころ思考錯誤して色々覚えといてよかったって思う。
(いや、まだ若いけど)

*1:投資対効果がとんとん

*2:利益を生み出さない部門を指す。生み出すところをプロフィットセンターと呼ぶ