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元SIerの今はWebビジネス中心なヒトが日々のトピックを綴ります。

3年以上SIerで泥のように働いた私が通りますよ

確かに重鎮側のアナクロぶりには辟易するのだけど、学生側も学生側で、
そこまで猫かぶってる理由がわからない。
そこまで下手に出なきゃわからないほど複雑怪奇な仕事なのか、IT業界って。


「客のために何か作って代金を頂くだけの簡単なお仕事」じゃないの。
だから、真っ先に聞いておこうよ。「あなたは何を作りましたか?」って


泥のように働いて、何が出来上がりましたか? via 404 Blog Not Found
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51058339.html

西垣氏側のコミュニケーション不足もあるが、学生側もそこは聞かないと。
10年という単位にびびってしまったか。


というかコーディネータはそこ突っ込まないといけないんじゃないかな。
それとも、IT業界を追い落としたいのか?
確かに西垣氏が学生だったころの時代は、新卒で入って10年働くのは
デフォルトだったが、時代が変わったのだ。


かくいう私も「10年」という単位を事業部長に突きつけられた事がある。


非常に優秀な事業部長であり、私は退職した後も日経新聞などで名前を
みかける事を楽しみに待っているわけだが、その人が言うには、
プロジェクトマネージャとして、億単位のプロジェクトを完全に任せられるように
なるまでに必要な年月として10年程度という話であった。


プロジェクトのプロセスをトータルに体験するために3年程度は必要であるし、
プロジェクトの要件と顧客の業務要件をある程度把握するためにもう2年で5年は必要になるだろう。
よって、それらをより深く追求していくために必要な期間として、
次にキリがいい10年といった感覚だと勝手に思っている。


確かにナショナルクライアントに入り込んで、基幹システムを
プロマネとして任せるには顧客との関係構築も含め、10年は必要だろう。
と納得したものだ。
つまり、顧客の窓口となるアカウントSEになるために必要な期間と言える。


ただ、その10年の過ごし方は確実に時代とともに変化してきている。

新人にプログラミングをろくに勉強させず、いきなり上流工程を任し、
下請けに下流工程を丸投げするという今のITゼネコンの構造は、
そんな古い重鎮の思考パターンが生み出したものだ。


今は、プログラミングもきちんとできないとちゃんとした仕様書は
かけないというのに。


10年間泥のように働いて花が咲きました via ひがやすをBlog
http://d.hatena.ne.jp/higayasuo/20080531/1212205953

その通りです。
時代に応じて、技術が変化しつつある。


私が最後にプロジェクトリーダーとして手がけたプロジェクトでは
システム・アプリケーションアーキテクチャとプロジェクトマネジメントの
双方に重点を置いて、プロジェクトを遂行した。


どちらも必要な要素である。
前者は大黒柱であり、これが不安定だといくら一生懸命マネジメントしても、
不安定になる。
逆に安定した大黒柱をつくると、マネジメントの工数がぐっと減ってくる。


私はこの点を2年次あたりから発表の機会がある度に、訴えてきたし、
上司とガチで討論した。
このあたり、SIerはまだ真に理解できていないものと思われる。
明らかにプロジェクトマネジメントの方に世論や知識が傾いている。


これは、メディア側の責任もあって、特集にし易いプロジェクトマネジメント
がよく取り上げられる。
アーキテクチャは専門すぎるのとプロジェクトにより差異が大きいため、
広い層にひびきにくいのだ。
アーキテクチャの面に関しては「Javaworld」などプログラミング専門誌
の方が詳しく解説している。
最早Javaは単なるプログラミング言語ではなく、フレームワークまでを
包括する。Struts、Spring、Hibernateなどの思想やアーキテクチャの部分まで
理解しないと使えなくなってきている。


このアーキテクチャの部分をいかにうまく適用していくかについて、
中から変えていける若手が今、まさに必要であり、
そこにSIerのクリエイティビティはあると私は思っている。


OSSの普及のおかげで、使えるフレームワークやツールはいくらでもあるからだ。


私はSIerから異なる業界へ転職しましたが、SIerの一線で働いた事は
良かったと思う事はあれど逆はない。


見えないものに対して、フレームワークやプロセスを当て込んでいったり、
責務によってオブジェクトを分けたり、依存性をできる限り排除したり。


こういった複雑怪奇な考え方を必須とされるのは、SIerならでは。
後はその思考をどう活かすかだと思う。