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元SIerの今はWebビジネス中心なヒトが日々のトピックを綴ります。

大企業の内部を知るための書籍


本日紹介する「ソニー本社六階」は大企業の実態として、
どのようになっているのかを示している。


ソニー本社六階

ソニー本社六階


正直、筆者はちょっと出しすぎている感があって、それを書籍のような
非常にパブリックな形でここまで出してしまうのは、背任行為にも思え、
個人的にはあまり好きではない。
(訴えられないんだろうか?)


一方で、だからこそ、多くの人に目を通してほしいと思う。
ベンチャーの人間にはもちろん、大企業に勤めている人間も
あまりここで語られているような事がわかっていない人が
見受けられるため、読むといいと思う。


なぜかというと、この本には大企業に勤めてみないとわからない、
表には出てこない重要な物事がいくつも詰まっているからだ。


自分が知っている限り、ソニーには若く優秀なエンジニアが
多いと思う。
彼らは遊び心に優れ、守備範囲も広い。


一方で、経営としては、事業領域をあまりに広くカバーしすぎたが
故に、かけるべきところに経営リソースがかけられなかった
という問題があるのではないだろうか。


そして、それは日本の大企業のコングロマリット経営の
多くにあてはまるのかもしれない。
御用聞きを子会社社長にしたところで、迅速で適切な判断に基づいた
経営の遂行は不可能だ。


「日本には、圧倒的に経営のプロが足りない。」
とはBCG最初の日本人コンサルタントである三枝匠氏の弁だが、
一流といわれるソニーでも、経営者が経営をしていないような状況
(詳細は書籍で)だったのだから、それは仕方がない事だろう。


ただ、企業はこの数年でまた大きく変わろうとしている。
それは、変化は常に自分の身近にいるという事だ。