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元SIerの今はWebビジネス中心なヒトが日々のトピックを綴ります。

就職戦略Ⅰ

就職活動に対し、ひとつだけ確信を持って言える事があります。

  • 就職活動は自分を鍛えるまたとない機会

という事です。

詳しくは後述しますが、本質はシンプルなものだと思うのです。
スティーブジョブズはこのように言っています。

Don't let the noise of others' opinions drown out your own inner voice,
heart and intuition.
They somehow already know what you truly want to become


その他大勢の意見の雑音に自分の内なる声、心、直感を掻き消されないことです。


自分の内なる声、心、直感というのは、
どうしたわけか君が本当になりたいことが何か、
もうとっくの昔に知っている。

就職活動はそれを認識する作業なのです。

■ 志望理由

  • 「志望理由を書くこと」≒「就職先で働いている自分を想像し、仮説を立てること」
  1. 私が入社することで、企業にどのようなメリットをもたらすか
  2. 私は入社して、何がやりたいのか

という事に対して想像し、それを主張する事です。


だから、想像を現実にマッチングさせるため、業界・企業を研究します。
先輩方に話を聞いたり、会社訪問を行います。


「仮説」を立てた後、そういった「検証」のプロセスを踏む事によって、説得力が出てきます。
また、就職後のミスマッチを防ぐ事もできます。


「希望した部署と配属された部署が違う」と嘆いていましたが、実はその部署にやりたかった仕事があったという同期もいます。


■ 面接


面接とはマーケティングです。
面接官というカスタマーに、いかに自分という商品を売り込むか。
そして、面接官をいかに自分に惚れさせるか。
「こいつ面白い」と思わせるかどうかです。


問答集などでシミュレーションし、当たり障りのない答えを用意する人がいますが、
答えられたからといった内定をもらえるわけではありません。
○×ではないのです。


秋元康さんが「記憶に残る幕の内弁当はない」とおっしゃっていました。
その通りで、なんでもかんでもごっちゃにしてしまうと印象が薄れますし、
人と似通ったようなことばかり言うのはお勧めできません。


例えば、記憶に残る美味しい「ナス味噌弁当」のように、
あなたの「ナス味噌」をフォーカスし、それを中心に攻める。
20年も生きてきていれば、必ずその芽は眠っています。
あなたが気づき、咲かせてください。


私が面接官だったとして、重視するものは目の力。そして、姿勢です。
「志」を持っているか否かは、やりたい仕事を話しているときの目の輝きを見れば分かります。
また、そういった人はしっかり前を向いていて、雰囲気を感じさせるものです。


4年時、内定者として弊社の説明会で、多くの志望者に「なぜこの会社に決めたか」ということを話す機会がありました。
その中、見ていると分かるんです。「彼とは一緒に働いてみたい。」と感じる人は目に力があり、
うなずきなどがしっかりしています。座った姿勢に感じるものがあります。


■ 説得力


今の会社の最終面接で、「リストラの妥当性」について話をしていたとき、
私は間違った事を言ってしまいました。
日米の経営者の対比で話をしていたのですが、カルロス・ゴーンを挙げてしまった
んですね。
「ゴーンはフランス人だよね!」と即座に面接官に突っ込まれました。
相手は幹部クラスのSE。
しかし、すぐに訂正し、答えを返す事ができました。
面接官が「ほう」といった顔をしていたのを覚えています。


なぜ、それができたか。
それは紛れもなく、等身大の私の言葉だったからです。
一面的な記憶ではなく、多方面から物事を見て、私なりの解釈をつくっていたから。


別に大層な言葉で飾らなくたっていい。
あなたの視線で見えたものをあなたの言葉で語ってください。


受け売りの言葉で飾るのは、説得力を生みません。
あなたが解釈し、それがあなたの言葉になったとき、初めてその言葉は「魂」を持ちます。


人を動かすのは、そういった魂を持った言葉だと思います。


では、言葉を自分のものにするにはどうすればいいか。
それは、1) 考えること そして、2) アウトプットを出すこと です。


人に話したり、ブログに書いたりしましょう。そうすることで自分の考えや
方向性を理解できてきます。
また、その過程でいかにうまく人に伝えるかという技術を学ぶ事もできます。


友人の話だと、第一志望の企業に対し
「君は頭がいいのは分かるが、熱意が感じられないんだよ。」
と言われ、内定がもらえなかったそうです。


■ キャリアパス


就職は「目的」ではなく、自分のミッションを遂行する「手段」でしかありません。
就社になってはいけません。


いつしか就職が「目的」になる人がいますが、それはやめましょう。
その時はそれでいいかもしれませんが、社会人になってから必ずツケが来ます。
銀行の不良債権と同じで、先送りでしかないのです。
私の友人でも、GW明けに内定をもらった企業で決めてしまい、ミスマッチが起こって
しまっている人が何人かいます。
就活を続ければ、他企業にも内定をもらえただろうに彼はクローズしてしまいました。


とはいえ、自らの目指す方向性を決めるのはとても難しい作業です。


学生の頃はある程度狭められた選択肢を与えられてきました。
偏差値による学校・学科選択、文系・理系の選択、シラバスによるカリキュラム。


しかし、就職はほとんどまっさらな状態から考えなければなりません。
それは、今までになかったことで、見失ったり、自信を無くすのは当たり前のこと
なのです。
また、偏差値のような明確な指標もありません。
そう、就職とは今までやってこなかった「自分で選択する」という事なのです。


でも、それは逆にチャンスだと思うべきです。

  • 自ら選択し、道を選ぶ権利が与えられている

と思えば、「就職活動」の大変さもあながち悪くないと思えませんか?


その過程で、「自分で選ぶ力」や「自分のビジョン」を磨く事ができるからです。


■ 人財たれ


人にはそれぞれ生きる理由がある。
人にはそれぞれ与えられたミッションがあるからです。


「人材」と「人財」という考えがあります。

  • 人材・・・置き換えが利く存在(アウトソースできる)
  • 人財・・・置き換えが利かない存在(アウトソースできない)


「人財」とは、ミッションを認識しる人です。


だから、自分のミッションを探す。
答えはありません。けれども自分のミッションは自らのビジョンの先にある。


そういった事を考えるのは疲れる事で、もしかしたらやらなくていい事なのかも
しれません。
でも、間違いなく言えるのは、「自分のミッションを認識している人は輝いている
という事です。そして、「あなたにしか出来ないことが必ずある」ということ。


学びたくても学べない人達、志半ばに世を発ってしまった人もたくさんいる。
逆に我々にはその権利が与えられている。


自由に考え、道を選ぶ権利が。