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元SIerの今はWebビジネス中心なヒトが日々のトピックを綴ります。

水着はなぜ9月、10月にも売れるのか?


WBSでちょうど特集があっていたので、エントリします。

ある店舗における三愛(水着ブランド)の売り上げ

年月 売上(万円) 前年比(%)
2007/6 1,900 10
2007/7 3,600 -5
2007/8 4,800 20
2007/9 2,000 40
2007/10 1,000 36


出典:TV東京、WBS


上記データは、前年度に対し、売上面に大きな開きがあります。
特に8・9・10月が顕著であり、前年度データを参考に8月に
メインプロダクトを店から下げていたら、9・10月の売り上げを
逃してしまっていました。


もしくは、もっと積極的にプロモーションをかければ8月以降の売り上げは
このデータ以上に顕著になっていた可能性もあります。


理由の1つとして、景況感の回復により「海外旅行に行く人が増えた事」
が挙げられます。


かつメインの時期からずらし、8・9月に行っているのでしょう。
インターネットなどで価格を比較できるようになり、お得な時期が
わかりやすくなった事、そして売れ残りパッケージが提供されたら、
サイトですぐにキャッチアップできるようになった事が大きいでしょう。


以前は、自分から積極的に旅行代理店に足を運ばなければ
得られなかった情報が今はほぼコストゼロで手に入れられるわけです。


このような結果を読み切るには、マクロな側面(景況感の回復)から
海外旅行のニーズの高まりを読み、かつ賢い消費者が旅行時期を
ずらし、その時期に合わせて水着を買う。
というところまで想定しておかなければなりません。


この事例のように、前年度とまったく異なる行動を取るセオリー通りでは
読み切れない賢い消費者が増えてきたいように思えます。


そのため、「消費者の行動特性を理解し、ニーズをキャッチアップする」
という作業が欠かせません。
マーケティングスキルが、今まで以上に必要とされてきている
理由はここにあります。


たとえば、CGMから兆候を読み取り、マーケットを知る。
まだ未開拓ですが、いずれはCGMの分野でそのマーケティング
スキームが確立されていくのではないでしょうか。


余談ですが、「小型の扇風機 」の売れ行きも前年の3〜4倍の売り上げ
だそうです。
冬場に売れるわけがないこの商材が売れている理由は
「暖房の暖気を循環させ、省エネするために使う」
のだそうです。


こういったTipsが出回り、浸透していくスピードが速くなったのも
消費者がインターネットを巧みに使いだした証でしょう。