Just blogged

元SIerの今はWebビジネス中心なヒトが日々のトピックを綴ります。

人材会社は紹介対象の会社の事業を見る事ができるのか?

外から見た事業/内から見た事業の話。


社会人になって2年次のころ、興味本位で転職の相談をしに行った事があった。
その際、某R社のエージェントに、

人材は、会社のキモ。経営層が直接コミットするものだから、人材会社に
入社すると色んな会社の経営を垣間見る事ができ、独立・起業にもつながるよ?

と言われました。


んー、確かに。


と思って、納得していたのだけれど、某R社系に内定が出そうになった
時に思いとどまってしまった。

人材会社の人脈は、役に立つかもしれないが、人材会社として
他の会社に出入りしても経営にはまったくタッチできないのでは?


と思ったのです。
そして、ベンチャー企業に入ってばりばりやらさせていただいている今、
それは正しいと感じています。


いくら経験豊富なキャリアアドバイザーであっても、
同業他社のビジネスモデルの違いまではわかれど詳細な収益性や体制の違い、
文化の違いまでは大概キャッチアップできていない。
それどころか、面接を進めた転職者の方が知っている事が多い。


なので結局、外から得られる情報と人材会社が得られる情報は
そんなに大きな差はないと感じている。


ただ、人材会社にいるといやがおうでも多くの企業の情報に
触れざるを得ないから、浅く広く詳しくはなる。
しかし、決して深くはない。


私は今、既存・新規提携先企業との交渉をメインに行っているので、
広く深くみて、相手のビジネスモデルにささる提案を行えるよう
日々情報を収集、検証しています。


で、実際に人材会社の方と話してみて思うのは、やはりこちらの方が
知識が深いという事。


理由としては、「自分の事業」というキーがあって、
そこに対し、どう枝葉を伸ばすかというアプローチだから、
それぞれの会社とビジネスモデルの情報を頭の中に
つなぎ止める事ができるからだと考えられる。
ただ、範囲は事業と噛み合うところ以外は、業務外のところで
情報を探しにいく必要がある。


対して、人材会社の方は「人材採用」というキーだから、
業界全体を浅く広く知る事ができるが、情報がばらばらで拡散してしまう。
これは、だからダメだという事ではなく、
その程度の浅さにとどめておかないと、量がこなせないから、
時間が足りなくなるので、仕方がない事。


なので、人材会社の上記のような歌い文句には要注意。
ちゃいますよ!


人脈づくりもそうですが、結局やるかやらないかといったところであって、
環境要因ではない事が多いですね。
上場会社であれば、IR資料を見れば相当詳しく事業を把握する事が
可能だし、著名なブログにピックアップされ、解説される事も多いわけで
情報の入手経路はたくさんあるんですから。


あとは、そこから読み取れない情報をどう取るかですが、
事業が絡むと相手もがしがし話してくれるというのはあります。
逆に、人材会社だと色メガネでしか接してくれなかったりしますよね。

  • p.s.

全然関係ない話ですが、事業を加速させる事ができる人間は年収1,000万円でも
惜しくないっていうのが最近分かってきました。
管理コストなどを500万乗せたとして、1,500万円/12か月だから130万円/月くらいか。
これだったら、広告費と思えばかなり費用対効果は高い。


しかして、そういう人材は容易に見つからない。
だから、それを引っ張ってくるヘッドハンターの付加価値は高いよなあと思う。
ベンチャーも新卒新卒ばかり言ってないで、そういった高付加価値な中途を採用する
スキームを採用した方がいいんじゃないかな?


私はこういった類のサービスでパッと思いついたのはグロービスさんくらい。
http://www.globis.co.jp/gmb/position/index.html
ほかにもあるんでしょうね。