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元SIerの今はWebビジネス中心なヒトが日々のトピックを綴ります。

僕は経済の経緯を知っている


僕は知っている。
少なくとも以下の事を。

吉野家が牛丼並250円だった事を。




圧倒的なシェアを誇り、追随を許さなかった任天堂
SEGAやNECではなく、ゲーム市場では新興のSCEに完敗を喫した事を。




AppleiMacを出した時の市場の反応を。




ポケットベルからPHS、携帯電話とたった数年で
市場が移り変わっていった事を。




就職活動にリクナビが欠かせなくなってきている事を。




山一証券が倒産した事を。
そして、カネボウも不正会計を行っていた事を。




カルロス・ゴーンがコストカットを断行した後の日本企業の動きを。




エンロンワールドコムが不正会計を行った後、アンダーセンが消え、
会計系コンサルティングファームが分断されていった事を。




いくたの合併を経て、三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行が出来ていった事を。
役員の比率も力関係通りとなっていて、そこでは何年頑張ったか
という功ではなく、資本主義的なルールが適用された事を。




日本長期信用銀行リップルウッドをはじめとする外資に売却され、
新生銀行に変貌した事を。
その勘定システムはインドのパッケージであり、
運用費が何十分の一になった事を。




2003年、日経平均株価が7,000円代になった事を。
そして、その前、エコノミスト達が「10,000円は絶対に切らない」
と豪語していた事を。




SONYが今、Appleが実現していった事に対し、はるか以前に
出井CEOが同様のコンセプトを持っていて、実現するリソースを社内に
持っていたにも関わらず、ほとんど実現できなかった事を。




Livedoorが株式分割を繰り返し、その度に個人株主達が買っていた事を。
現在13万円のサイバーエージェント株が34万円まで上がっていた事を。




Livedoorショックが起こった時のベンチャー株の値動きを。
そして、その時の大企業の株の値動きを。




Livedoorという新興企業がグリーンメーラーとして、
大企業である日本テレビとフジテレビを脅かした事を。
リーマンブラザーズ証券と村上ファンドの巧みさを。




そして、改めて「資本主義」という事を気づかされた事で始まった、
大企業の株の持ち合い再開やホワイトナイト発見などのどたばた劇を。




生え抜きの中村邦夫社長が松下幸之助がつくった松下電器の聖域に
メスを入れ、松下電器を再生させた事を。
ついには、松下電器、NationalブランドをPanasonicに統一する日を
見た事を。




FRBの議長がグリーンスパンからバーナンキに変わった時の市場の動きを。




サブプライム問題を抱えながら、表立ったトピックとしてほとんど
扱わなかった事を。




実際にサブプライム問題が起こった時の市場の動揺を。




その際のプロであったはずの投資金融会社の損失を。




ベアースターンズが潰れかけたときのFRBの介入とJPモルガンの動きを。




圧倒的な国際基軸通貨としてのドルの優位性が弱まり、
ユーロがその座を奪おうとしている事を。




そのユーロが弱い通貨だった事を。




資生堂のツバキがCMを始めた頃の市場の反応を。
マーケットシェアの逆転を。




ソフトバンクがLBOを実施した時、各メディアが前向きなコメントを
残していなかった事を。


僕は知っている。


他にもたくさんあるだろうけれど、
思いつくまま挙げてみた。
それらの知識はすべて頭の中にある。


マクロの視点をミクロの視点が統合され、
より高度な判断につながっていくんだろうと思う。


別に経済学なんて学んではいないけれども、
実経済の動きをその目で追ってきた。


社会人になってまだ数年だけれども、
目覚ましい変化があった。


確かに新卒の採用数は近年でも一番少ない頃だった。*1
アゲアゲだった頃に比べると、ボーナスには恵まれていないと
感じた事もあった。


しかし、この激動の時を金融市場に自ら手を出しつつ
学べたのは、何よりの競争優位性になっているんじゃないかと思う。
勉強代は高くついたけれど。。


特に市場の動揺なんて、後から座学で学んでも絶対に同じ体感はできない。
自分が株に手を出していなくても、他岸の石であまり頭に入ってこなかったろう。


金融は、経済は、まさに花火なんかと同じで、体感して学ぶものなのである。
と知った。そういうところでは、経営も同じかもしれない。


さあ、これからも市場がどうなっていくのか、目が離せない。

*1:現在は私が新卒で入社した年に比べ、採用数は150%〜180%になっている