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元SIerの今はWebビジネス中心なヒトが日々のトピックを綴ります。

叱責すればなんとかなる時代は終わった


同じミスに対して何度も部下を怒っている(叱責している)
上司がいるとする。


はっきり言ってしまうと、そのような上司は無能だ。


これは、叱責する事に対して、自分がかけているコスト
(時間、ストレス、周囲への影響)を意識していないと言えるし、
本質を見失っている。

叱責するというアクションはそれ自体が目的ではない


本質的には「叱責する事」が目的ではない。
「ミスを繰りかえさせない事」が目的だ。


よって、そういった時、上司が何をすればいいかというと

  • 部下が見落としがちな部分の傾向を見極め、
  • 対策を打つ


その対策として「叱責する」という事で効果がありそうならそうすべきだし、
そうではない場合は解決策の選択肢でしかない「叱責する」事に執心すべきではない。
が、叱責すればミスがなくなると思っている人は案外多い。

叱責する前に何のためのアクションかを整理する


「ミスさせない」という目的を達成するには、
ミスをした理由を部下からヒアリングし、
論理的になぜそのミスが起こったのかを説明する。


その解決策として、チェックシートを用意したり、承認プロセスを間に
挟んで、作業フローを変える事を説明する。


このような対策は、部下が問題解決型の人材でない限りは、
上司が打つべきである。


なぜ上司側はそういった思考にならないかというと、本人が問題解決型の思考
を持っていない事が挙げられる。
要は「自己責任」の考え方がないのだろう。

「なぜ、部下がミスをしたのか。
自分がミスを減らす事に対して、やれる事は何か?」

という考え方が上司側にない場合、このような叱責して終わりという
安易な解決策にいきつきがちだ。


しかし、「そのアクションは何の目的を達成するために行われるか
を部下にメッセージを送る際に、上司は必ず考えなければならない。

叱責したがりな人


また、世の中には、叱責したがりな人がいる。


私は、そういう人は感情に任せ、自分の優位性を示すために、
叱責をするんだろう。と思ってしまう。

「おまえはダメだ。おれの方が上だ。」

というわけだ。


それ故に、その叱責には部下に対する愛情などはなく、対策もなく、
同じミスを部下が繰り返す。


こういった行為は、見ていて非常に見苦しい。


また、「ミスすると叱責される」という事が染みついた部下の姿勢は
保守的になる。
その結果、かけるべきでないところに確認コストを必要以上にかけるようになり、
業務に無駄が生じる。

叱責と激昂が必要なシチュエーションもある


一方で、叱責したり激昂したりする事は、時に非常に重要な事である。
自分の感情の根本から湧き出た感情が、頑固なクライアントをつき動かす
時もある。
特に激昂は、リーサルウェポンとして取っておくべきだ。