新米起業家が陥りやすい五つの間違い
最近、本当に恐ろしいのはGoogleという企業ではなく、
それを裏で支えるベンチャー育成のスキームだと感じている。
それは脈々と培われてきたアメリカという国の競争優位性に思える。
その中で、「新米起業家が陥りやすい五つの間違い」というものが
書籍で紹介されていた。
個人的に「なるほど」と思ったので、下記に記載する。
- 重要な役職に不適当な人材を採用してしまう。
- リスクを冒したくなくて、こじんまりとした目標を抱く。
- ベンチャー・キャピタリスト(以下VC)が聞きたがっている(と思われる)ことを話す。
- ライバルは無能だと信じる。
- 儲けることだけを目標にする。
書籍「リアル・ストーリー・オブ・ベンチャー・キャピタリスト」より
- 重要な役職に不適当な人材を採用してしまう。
経験的にもすごく大事だと確信している。
いろんなベンチャー企業を見ているが、急速に伸びるベンチャーは
スキルフルなキーマンが社長以外に存在している事が多い。
なぜ、GoogleやYahooがCEOを外から招いているかというと、
つまりは経営には経営に適した人材が必要だからだ。
起業家は経営者としてもすぐれているとは限らない。
今や世界のネットワーク網を牛耳るシスコの創業者は、
「経営者として不適当」
とされ、VCに解雇されたらしい。
今のシスコがあるのは、その判断のおかげである。
ITシステムのSAPジャパンの社長がなぜルイ・ヴィトンの社長に
ヘッドハントされるのか。
元ビスケットの会社の社長がなぜIBMを立て直す事ができたのか。
それは、経営というものが事業推進者とは別のスキルを
要するからである。
- リスクを冒したくなくて、こじんまりとした目標を抱く。
例えば、同じ技術でも目指すところによって、異なる未来が待っている。
Googleは「検索エンジン」を開発しようとしたのではなく、
「世界中の情報をインデックス化する」一歩として、そのエンジンを
開発したから、あそこまで到達できた。
じゃなければ、すさまじいPVを誇るGoogleのTOPページに
バナー広告でも置いていいただろう。
- ベンチャー・キャピタリスト(以下VC)が聞きたがっている(と思われる)ことを話す。
ネットスケープも最初はわけがわからなかったそうだし、
そもそもVCが聞いてすぐに「なるほど!」と思えるビジネスなんて
たかが知れてるだろう。
Googleなんて「どうやってお金にするんだ!」っていうVCの問いに
答える事なんてできなかった。
結局は人の信念、情熱こそが人を動かす。
テクニックに走ってしまうと、一番肝心なそこの部分が欠けてしまうんだろう。
- ライバルは無能だと信じる。
競合を意識しないのであれば、自然と市場から追い出されるだろう。
- 儲けることだけを目標にする。
短期的な収益を追ったところで、長い目で見れば収益性を失ってしまう。