ボルボの売却とシナジー
欧米のメディアが米BIG3の「フォード」のブランドの一角である「ボルボ」を
売却するという発表をしたようです。
じゃあ、先日ボルボの子会社となった日産ディーゼルも
買収先の傘下に収まるのか。右往左往されて、大変だな。
と思いきや、ボルボグループは乗用車部門のみフォードに売却しており、
今回は売却されるのはブランドとしての「ボルボ」。
会社としての「ボルボ」とは関係ないようです(面倒臭い。。)
さて、乗用車部門のボルボの強みは
- 頑丈さ
- 安定性
- 好きな人はとことん好きな角ばった無骨なデザイン
の3点かと思います。
その中でも戦略的なポジショニングとして、ボルボの象徴は
「頑丈さ」になります。
今回、ボルボの売却先候補として上がっているのは
上記2社で言えば、BMWにはあまりメリットは感じられません。
BMWはブランドとして、ドイツ車の特徴である「頑丈さ」を
ユーザが認知しており、ボルボの買収によるブランドイメージにおける
相乗効果は期待できません。
ボルボが所有しているカーラインナップは高級車セグメントに入る
ものが多く、そのドメインで強い存在感を既に出しているBMWにとっては
カーラインナップもさほど魅力ではないかと思います。
対して、現代自動車にとっては、品質は上げてきているものの
「頑丈さ」というコンセプトは薄いですし、高級車セグメントにも
なかなか踏み込めていないという事情があり、
ボルボの買収はBMWより相対的に大きくプラスに働きそうです。
また、現代自動車は他社の既存車種に対する擬似デザインが多く、
批判されがちです。
デザインにイノベーションを起こすという点おいても、
貢献があるかと思います。
さて、行く末はどうなるでしょうか?