サイバーエージェント、自社メディアにGoogleアドセンスを導入
今回の発表は個人的には驚きでした。
サイバーエージェント社(以下CA)はMicroAd事業をキモ入りで育ててきており、
リターゲティング機能の導入など機能拡張にも余念がありません。
が、経営陣の見直しによる何らかの判断が行われ、
今回の発表に至ったものと思います。
そこで、MicroAd事業に関する今後の方針を考えてみます。
まず、1点目の仮説は、「MicroAd事業の不振」。
そこで、決算資料を調べてみました。
4Q 2007/1Q 2007/2Q 2007/3Q 2007/4Q MicroAd売上高 171 173 170 195 (単位100万円)
「2007年9月期 通期決算説明会」資料より
と不調には見えない。
2点目はドリコム社との関係切り離し。
MicroAdはCAとドリコム社の共同事業である。
CAは、ドリコム社の株は既に大方売っぱらってしまったから、
共同事業のプラオリティは下げるということだろうか。
また、ドリコム社は昨年度3月より新広告マーケットプレイスの
プラットフォーム「スペースハンター」を提供している。
こちらはMicroAdとカニバるサービスであるため、理屈もつく。
両社間で仲違いが起こった。
もしくは、資本連携していない状況での提携続行の理由が
見出せなくなった。
しかし、MicroAd取り扱う株式会社マイクロアドはサイバーエージェントの
100%子会社である。
今回の決断がドリコム社との決別に起因するMicroAd事業の切り離し
では、100%子会社にした説明がつかない。
(子会社化したのはスペースハンターの発表後)
そこで、今回の判断として、以下3点の仮説を設定した。
- CAグループ内のもたれあいを無くすため、MicroAdよりGoogleアドセンスの方がCAグループ全体の効果が高いとした合理的な判断。
- Googleアドセンスの導入結果をもって、MicroAdと比較。MicroAdの営業資料、精度向上に役立てる。(将来的に、MicroAdに戻す)
- 将来性が見込めないと判断し、MicroAd事業からの撤退。
CAは、昨年はアメーバ事業部の幹部を総入れ替えするという
大胆な人事も行った。
メディア事業をてこ入れしているのは間違いなく、
今回の発表もそれに準ずるものだと思う。
さて、どうなるか?